
ちゃんと季節は巡ってきます。
冬を一掃するかのように、春の嵐が吹き荒れたと思ったら、しとしと雨の日が多くなりました。
一雨ごとに春の分量が多くなっているのを感じます。
毎春、友人が誘ってくれる御室流の華展……会場である旧木下邸で開かれるのは最後ということで、淋しい限りです。

玄関を入ってすぐに、友人の可憐な作品が出迎えてくれました。野菊かと思うのですが、畑に咲いていたカモミールの花を思い出しました。彼女のそっと優しいところに似ています。

昭和14年に購入されたという雛飾り。私の母世代には、こういうしつらえのものが主流だったのでしょう。今年、母のお雛様を譲り受けたのですが、顔立ち、着物、調度品のつくりが似ています。
雛壇に敷かれた紅色が、なんとも言えない艶やかさで、特別な時を感じさせてくれました。

陽があまり入らない場所に、鮮やかな蒼と黄が生きていました。檸檬の実の存在がモダンな世界を創り出しています。

春といえば、チューリップ。そして、菜の花、桃の花。
ああ、土を触りたくなってきました。

カサブランカはいつだって贅沢な感じ。豊潤。

床の間に、飾られた華とお雛様にほっこり。
どうしたって、こういったものに癒されるのは、和のこころを持ち合わせているからでしょうね。
朝霧カタツムリ