漂う

 

何十回と往復したこの道。

 

オットの運転する車の助手席ではなく、ひとり高速バスに乗って、彼に会いに行く日が来ようとは。

 

しかし、

 

バスでのひとり旅は、なかなか良いものだと知ってしまいました笑

 

 

 

普通車より高い目線。

 

大きくて広い窓。

 

空も海も いつもと違って見えました。

 

・・・・・・

 

一日に二本しかない便は、早朝と夕暮れ時。

 

お盆前だったからか、乗客数は少なくて、全部で8人ほどだったでしょうか。

 

みんなそれぞれの世界の内側。車内はとても静か…

 

なんだか、呼吸がゆったりと深くなるのを感じました。

 

 

刻々と暮れゆく中、ダイナミックに、どんどん移り変わっていく空模様。

 

バスの中で読もうと思っていた本を、家に忘れてきたけれど

 

少しも退屈することなく、この天体ショーに魅せられて

 

ただただ心地よさの中に意識を漂わせていました。

 

 

お日さまもお月さまも

 

世界の何処からでも眺められる当たり前を、まだ不思議と感じてしまいます。

 

誰もが繋がれる この美しさへの感動…

 

・・・・・・

 

誰かが言った言葉を思い出していました。

 

「バスや 電車や 飛行機に 身体やこころを預けて、自分自身を大きく移動させることも、具体的に何かを変えたいときには良いもんだよ」と。

 

一人の時間も 大切で

 

この漂うような 柔らかな感覚が

 

次に、研ぎ澄まされた決断や行動を生み出すことにも繋がることを

 

経験から、私は知っています。

 

 

朝霧カタツムリ