あなたなりを大切に

 

買い物に出かけようと玄関の扉を開いたら、サボテン花の「赤」が目に飛び込んできました。

 

わっ。

 

思いがけないプレゼントをもらったようで、心がぱっと華やぐのがわかりました。

 

棘いっぱいの「緑」の内側から、鮮やかな「赤」が生まれるなんて、ほんとうに不思議です。

 

 

 

花が開いただけで、こんなにも嬉しい・・・

 

でも、私には、こんな気持ちになれない状態だったときもありました。

 

もし、今、そんな状態の方がいらっしゃったなら、早く抜け出したいことでしょう。でも「焦りは禁物」です。焦ると、大事なことをなかったことにしてしまうのです。どうか自分自身を誤魔化さずに、隅々まで整理整頓してみてください。

 

手を変え品を変え、幸せになるために「成果を出そう」としたところで、あなたの根っこに在るものを解決しなければ、空回りするばかりです。余計に傷つくし、さらに臆病になり、ことは長引くだけです。

 

私は、ヨーガの実践を頼りに、自分の人生をああでもない、こうでもないと生きてきて、それも道半ばですが、たくさんのことを学ばせてもらっての「今」があります。

 

その今、花が開いただけで、こんなにも嬉しいのです。

 

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誰かにアドバイスを求めることも、もちろん良いと思います。私も友だちに相談することがあります。けれど、「自分自身と話し合う」ことはとても大切なことです。それは、あなたの重要なしごとなのです。

 

何か困りごとが起きている時だけではなく、ふだんから自分のための静かな時間をもって、あなたのハートと語り合うようにしてみてください。アタマで考えていっぱいいっぱいの時は、アタマだけで解決するには限界があるので、身体を使うヨーガがもってこいです。

 

 

ヨーガで身体を整えると、あなたの息が整います。そうしたら、ハートのほうからあなたに語りかけてきますよ。はじめ、そんな声は聞こえないって言っている人も、だんだんわかるようになります。

 

あなたの中で息づいている命の声は「気のせい」なの? まさか、そんなわけないでしょう? あなたは喜んだり、哀しんだり、怒ったり、しているはずです。 

 

不器用だっていいじゃないですか。「私(僕)は不器用なんだね」と認めたほうが、ずっと楽です。

 

すぐに成果を期待するのは、この時代に生きる私たちの病みたいなものです。現代病の成果主義で「できる・できない」だけで物ごとを計るのではなく、どこが着地点であっても、プロセスにこそ大事な意味が在ることを知らないと、心がどんどん砂漠のようになってしまいます。

 

 ある日、ある時、ふわっと訪れる喜びを味わいましょう。それは、どんなに小さな出来事でも、あなたをじゅうぶんに満たしてくれるものになっているでしょう。

 

 

 

朝霧カタツムリ