知らない世界

 

にちようびの昼下がり、仲間と大蔵海岸のおそうじをしてきました。

 

この活動の始まりは、ヨーガをする前に、皆さんが怪我をしないよう砂浜を点検しながら、尖ったもの・景観を損ねるものを拾っていたことがきっかけでした。

 

普段から、清掃員の方々が海岸を綺麗にしてくれているのですが、日によってはとても残念な状態に出くわすことがあります。

 

あかしSDGsパートナーズの登録団体となった時、事業計画案のひとつとして、「ふるさと愛を育てる」と称して、ビーチクリーンも朝霧カタツムリの活動の一環となったのです。

 

 

遠目に見ると美しい海岸も、しゃがんで足もとを見ると、自然に還らないものたちがたくさん落ちていることに気づきます。

 

最初は家族や友人と数人でやっていたのですが、この活動をきっかけに知り合った人たちも参加して下さるようになり、本当にありがたく感じています。

 

私が大切にしたいのは、強制されて参加するのではなく、私も皆さんも自分の気持ちで「行い」をするということです。

 

というのも、参加者の皆さんから「けっこう良い運動になる」「社会勉強になる」「スッキリして気持ちがいい」以外に、「淋しい」「悲しい気分になった」「情けない気持ちになる」といった様々な感想を聞かせて頂いたからです。

 

個人的な理由もあるかも知れませんが、「ゴミを回収する」という行為がもたらす感情や、ニンゲンの愚かさへの嘆きなどが生まれるのかも知れませんね。

 

私自身も無理しないようにしたいし、躍起になってガムシャラにやるのではなく、時々きらめく海面や青空の美しさ、海峡を通りゆく船などにも目を向けたり、海岸に来ている人々のいろんな過ごし方をそばに感じたり、のんびり楽しく続けていきたいものです。

 

 

この日は、遠くの町から助っ人が来てくれました。彼の名前はハッシーさん。共通の知人のイベントで知り合ったヨガ友です。彼は、別の海岸でもビーチクリーンをしていて、私よりもいろんなことにずっと詳しいのです。なんと、ビーチクリーン七つ道具を持ってきてくれました(^-^)

 

 

スコップの上に載っている、小さなビーズ。これは、プラステック製品を作る原材料だそうです。運搬時か、製造過程か、こぼれ落ちたプラビーズが、海に在るなんて不思議ですが、日本のいろんな海岸で見られるようです。

 

 

こちらは、なんと田んぼにまかれた肥料のカプセルなのだそうです。中身の肥料は溶け、この小さな入れ物だけが残骸となって、水路から川、川から海へと流れついているのです。そして、この事実を知っている農業従事者は殆どいないようです。

 

こういったことをハッシーさんから教わって、私を含め、全員が驚き、深く考えさせられました。

 

ビーチクリーン活動はどんなに微力であろうとも、継続することは大切だとしみじみ思った日でした。

 

それに、知らなかったことを知ることができるのは本当に嬉しいものです。世の中には自分が知らないことがまだまだあると、謙虚な気持ちになれるからです。

 

 

ビーチクリーンやタウンクリーンが私のライフワークの一つとなった今、社会とのかかわり方がまた一つ深まったように思います。

 

そして、今まで出逢ったことのない人たちと、これまでとは違う関わり方をするようになって、自分の視野が広がり、この世をもっと全体的に見るようになったことを感じています。

 

 

朝霧カタツムリ