根は一つ

 

オットが山の渋柿と畑の新鮮野菜をたんと持って帰ってくれました。ヨーガのクラスの時間に間に合うように。

 

ここ数年、ヨーガにお越しになる皆さんに、「干し柿作りセット」をプレゼントしています。レシピと柿を干すための紐を添えて「作ってみてくださいね」と。

 

干し柿を作るのは面倒かも知れないけれど、一度やってみるとそう難しくないし、数個ぐらいなら「楽しい実験」みたいな感覚で作ることができます(笑)

 

そして、買ったものよりも自分で作ったものは愛着があるし、自然の甘みにはとても癒されるのです。

 

渋柿は干さずに食べると、口の中の水分が全部奪われるのではないかと思うぐらい、なんとも言えない感覚に見舞われます。なのに、手を加えて干すだけで、渋さは嘘のように消え、甘く美味しいおやつになるのです。

 

皆さんのおうちの庭やベランダに、同じ木からとれた柿が干されているのを想像すると、なんだか楽しくなります。

 

 

さて、今年の渋柿は例年よりも大きいものが少なく、形も不揃いではありましたが、年老いた木がよくここまでたくさんの実をつけたものだと、感心しました。

 

自然を相手にすることが多くなって、ただ店で野菜や果物を買っていた頃よりも、実りの一つ一つが恵みだなあと実感しています。

 

こうして、一本の木からたくさんの実がなることを想って、しばし考えを巡らせると、すべてのいのちの起源は一つであり、その根源から派生するものたちの「多様性」に行き着きました。

 

地球上のありとあらゆるものすべてがそうですよね。

 

視野を狭くしてしまうと、すぐそばにいるもの・あるものと他を比べて、あれやこれやと思ってしまいがちですが、ちょっと顔をあげて視野を広くしてみると、自分が抱え込んでいた悩みが軽く感じられます。

 

ヨーガはまず体に働きかけます。「心技体」という言葉を皆さん耳にしたことがあると思いますが、アタマから難しい順に並んでいるのだそうです。目に見えない「心」を扱うのは難しい。。。だから、扱いやすい「体」から入ります。

 

体を動かすことに取り組み、自分と向き合う技を磨き、心の在り方を修めていくのです。

 

この世のひとつひとつ、一人一人が不揃いなのは当たり前です。それが個性というものです。けれど、「私たちの根源は一つ」という真実に気づいたら、悩みや苦しみが完全に無くならなかったとしても、少しは楽になると思いますよ。

 

みんなでそれぞれの素晴らしさを認め合って生きていけるといいですね。

 

 

朝霧カタツムリ

 

 

 

このレシピをもとに、皆さんも作ってみてね。意外とカンタン。楽しいよ。